人間は汗をかく動物です。一般的に全身が毛に覆われている動物は、その体毛によって体温を保ち外部からの刺激を防ぐことができます。
しかし、人間はそのように外的な刺激を防ぐ体毛を邪魔なものとしてなくしてきました。結果として全身が体毛に覆われている動物よりも長く活動ができるようになったのです。また季節の変化や地域を移動することによる気温の低下に対して、毛皮などの衣服を身に着けることによって対応してきたのです。
熱い時には体表の温度を下げるために汗をかく
反対に気温が高いときには、人間は発汗作用によって体温をコントロールします。体温が上昇しすぎると体内の機能や脳などに悪影響を及ぼす可能性があるため、体温を下げるために体表に水分を出すことによって、気化熱を利用して体の表面の温度を下げるのです。
しかし、汗によって体の表面に悪影響を及ぼすこともあります。汗は単純な水分だけではありません。ほぼ成分の全てが水分ですが、その他の成分として塩化ナトリウムやアンモニア、尿素や乳酸なども放出されています。これらの物質が体表に残ることによって体表に悪影響を及ぼすことがあります。
汗をそのままにしておくと皮膚に悪影響があることも
例えば、金属アレルギーなども汗によって起こる悪影響です。身に着けた金属と汗の水分が反応することによって金属のイオンが溶け出し、それが皮膚のたんぱく質と反応することによって免疫が拒絶反応を示すことによってかゆみなどの悪影響を起こすのです。
また含まれている塩化ナトリウムやアンモニア、尿素、乳酸が皮膚の上に残ることによって異臭を放ったり、皮膚に悪影響を及ぼしたりする可能性もあるのです。
汗をかいても影響が少なく、何ども洗えるウィッグを購入する
わたしたちが人間である以上、汗をかくことは避けられないことです。医療用ウィッグはその使用用途の性質上、何度も着用することになります。長時間使用することによって、汗をかきやすくなります。また、長期間使用を続けるものであるため、通常のウィッグでは少しずつ汗や垢、ほこりなどが少しずつ溜まっていってしまう可能性もあります。
医療用ウィッグは皮膚に悪影響を及ぼしにくい作りや素材をしており、また繰り返しの使用に耐えられるように繰り返す洗うことができるようになっています。価格が安いからと言って通常のファッションウィッグや長期間の使用に耐えることができないウィッグを購入してしまうと治療中の頭皮に問題が発生してしまう可能性があります。長期間の治療の際にはきちんと医療用のウィッグを利用する必要があるのです。